農水省、シャインマスカットの栽培権をニュージーランドに付与することを検討 山梨県知事らが小泉進次郎農林大臣に抗議

農水省、シャインマスカットの栽培権をニュージーランドに付与することを検討 山梨県知事らが小泉進次郎農林大臣に抗議

農林水産省が、高級ブドウ品種「シャインマスカット」の栽培権(ライセンス)をニュージーランドに付与する方向で検討していることが判明し、物議を醸しています。

シャインマスカットは、国立研究開発法人の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が30年以上かけて開発し、2006年に品種登録された作物で、山梨や長野、山形、岡山などの農家がブランド価値の向上に取り組んできました。

しかし、輸出検疫や通関手続きに時間がかかることから海外展開は思うように進まず、人気の高まりとともに海外で無断栽培されるケースが問題となっています。

特に種苗の海外流出は深刻で、中国への流出による損失だけでも年間100億円を超えると推計されています。

こうした状況を受けて、農水省は日本産品種の無秩序な栽培や流通を防ぐため、海外で生産・販売ができる正規の仕組みを検討していますが、シャインマスカットの栽培県を他国に付与することに対し、山梨県の長崎幸太郎知事らは「到底容認できない」として、25日に国会を訪れ、小泉農水大臣に面会。

「輸出ができない中でライセンスが供与されれば生産者が大きな打撃を受ける。せめて同じ土俵で対等に競争させてほしい」「海外輸出ができない状態のまま海外で生産させるのは、どこを向いて仕事をしているのか。農政は日本の産地ファーストで進めてほしい」と訴えました。

さらに長崎知事は会見で、「(シャインマスカットは)中国ではほぼ全省でつくっている。韓国に至っては、シャインマスカットを作ったのは日本だが世界に広めたのは俺たちだと言っているくらいだ」と述べつつ、「ベトナムでも韓国産のシャインマスカットを売っているが、われわれからすればショックを受けるくらいおいしくない。輸出さえさせてもらえれば十分戦える」と自信をのぞかせました。

その上で、「海外ライセンスは徹底抗戦だ。全国の産地を糾合してでも抗議活動する。海外産地を優遇して、国内産地をないがしろにするのはあり得ない」と強調しました。

こうした訴えに対し、小泉農水大臣は「産地の理解が得られない状況では今後の海外許諾を進めることはない」「検討はするがゴーサインは出さない」と述べているとのことです。

日本の発展につながる真に有益な政策が行われますことを心から祈ります。

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