アメリカの司法省は、連邦裁判所に対し、グーグルの主要な広告関連事業を分割するよう求める提案を正式に提出しました。

Googleの広告事業であるAdXとDFPを売却すべきと司法省が明言、Googleは実現不可能だとして猛反発https://t.co/dKvvclyMKR

— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) May 7, 2025

これは、バージニア州の連邦地裁が先月17日、グーグルのオンライン広告システムのうち2つに「不当な独占があった」と認定したことを受けた対応です。

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司法省は、グーグルの広告管理システム「Ad Manager」と、広告をリアルタイムで取引する「Ad Exchange」の2つの事業を切り離して売却するよう求めています。

「Ad Exchange」は、広告主とウェブサイトの運営者らがオンライン広告の「枠」を売買するための取引市場で、広告のインプレッションごとにリアルタイムで入札と取引が行われる仕組みになっています。

Ad Exchangeは、グーグル独自の強力な広告ネットワークと直結しており、広告の出稿から配信までをグーグルが一手に担う構造になっているため、市場全体がグーグルに過度に依存する要因になっていると指摘されています。

もう一つの「Ad Manager」は、広告を出す場所の設定や表示の順番、収益の管理までをまとめて扱える仕組みで、サイト運営者の広告運用もグーグルが主導する形になっていることから、広告市場がグーグルにさらに依存する原因になっています。

グーグルはこうした指摘に対し、「広告関連事業の売却は法的な根拠に乏しく、技術的にも現実的ではない」と反論していますが、司法省の圧力は日増しに強まっています。

現在、司法省はこれらの事業分割にとどまらず、グーグルが広告関連のプラットフォームを通じて集めた膨大なデータを一社で独占するのではなく、必要に応じて他の事業者にもアクセスを認めるよう求めています。

さらに、YouTube、Gmail、検索、Chrome、Androidといった自社サービスで得たユーザーデータを、自社だけが有利になる形で活用することを制限するよう提案しています。

もしこの措置が実現すれば、グーグルは主な収入源を奪われることになり、まさに「心臓部を取り外される」に等しい深刻なダメージを被ることになります。

悪徳企業が一掃され、全世界の人々が安心して利用できるネット環境が整備されますことを心から祈ります。

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