米アップル、iPad ProのCMとしてピアノやカメラなどをプレス機で潰す映像を発表し、「あらゆるクリエーターへの敬意がない」と批判殺到　15年前の韓国企業『LG』のCMのパクリである疑いも浮上

アップルは7日、「iPad Pro」の発売に伴い、プロモーションビデオを発表しましたが、動画に登場する物すべてを押し潰していく様子が破壊的だとして、批判が殺到しています。

公開された動画は「Crush!」と題され、「必要なのはあなただけ」と歌う曲に合わせて、トランペットやピアノ、カメラ、レコード、スピーカー、彫刻など、文化や芸術を象徴するものを、プレス機で次々と破壊していくものとなっています。

アップルは、この動画を通して新機種の薄さや、多機能性を伝えたかったようですが、CEOのティム・クックがXで動画を投稿したとたん、以下のような批判コメントが殺到、炎上騒動に発展しています。

・人間の創造的なツールと努力をすべて破壊した。史上最悪のコマーシャルだ
・この動画にはまったく共感できない。クリエイティブな道具に対する敬意がなく、クリエイターを馬鹿にしている
・心が痛むし、不快だし、エゴイスティックな広告だ」「楽器やカメラなどクリエイティブな道具が壊されていくのを見ると悲しくなる。クリエイターがこのビデオを気に入るとは思えない。そう感じるのは、私の日本人の感性のせいだろうか
・人間の創造性や文化的功績の象徴を潰して、プロのクリエイターにアピール。
・私は楽器を演奏するのが大好きだ。ピアノやギターがあれば、何時間でも練習したり音楽を作ったりできる。紙と鉛筆があれば、私は無限に絵を描くことができる。以前はiPadにも同じことを感じていたが、今はそれが間違いだったと気づいた。iPadは人の魂を打ち砕く

これを受け、アップルは「創造性はアップルのDNAであり、世界中のクリエーターに力を与える製品をデザインすることは、わが社にとって非常に重要だ」とし、「われわれが目指すのは、アイパッドを通じてユーザーが自分自身を表現し、アイデアを形にする無数の方法を常にたたえることだ。この動画は的外れだった。申し訳ない」と謝罪しました。

しかしこの問題は、批判が殺到するだけではおさまらず、韓国の多国籍財閥企業「LG」のCMのパクリではないかとの疑惑も浮上し、さらなる波紋を呼んでいます。

こちら2008年に製作されたLGのコマーシャル。あれ？なんか既視感ありますよね？まさかとは思うけど、AppleがLGをパクったりするかな？ credit: Bartle Bogle Hegarty pic.twitter.com/lASaiCcffx

— Brandon K. Hill | CEO of btrax /2 (@BrandonKHill) May 9, 2024