食堂運営会社の「ホーユー」(広島市)が、債務超過となり、破産を決定、9月1日から全国各地の食堂や給食の提供などをストップしたため、少なくとも21都道府県の学校などに影響が出ています。
ホーユーの山浦芳樹社長は、「今月1日の夕方、破産することを決めた。予期せぬ動きがございまして本当に急転直下だった。青天の霹靂だった。廃業せざるを得ないことになったことに対して、学生さんや関係各位に申し訳ないなという気持ちはありますけれども、実際このままの考え方でやれば、学食も寮食も破綻すると思います」と話しています。
ホーユーは、1994年7月に設立された食堂の経営業者で、大学や高校、官公庁、企業などの施設内にある食堂の企画・経営を主体に、売店の運営、研修施設などへの食事の提供を手がけ、中四国地方を中心に、近年は北海道から九州までエリアを拡大していました。
しかし、積極的な事業展開により売り上げが拡大する一方で、同業者との競合による受注価格の低下に加え、コロナ禍で受託先である学校や官公庁などの食堂運営が休止となった他、テレワークやオンライン授業の導入で食堂売上が減少していました。
2022年11月時点の負債額は、少なくとも約16億7000万円に上り、債務超過に陥っていました。
○【詳細判明】学校給食停止のホーユー(広島)、9月1日から一部事業を停止 破産は検討中
山浦芳樹社長は、学校側に対し、「物価や光熱費が上がったから給食の現状を維持できないですよ」 と訴えたものの、「いいからそれでやって」と値上げに応じてもらえず、「値上げの申請に行くと『わかった値上げしよう』という学校や役所はゼロ」だったと話しているとのことです。
この騒動を受け、突如、給食などの提供をやめたホーユーに対し、批判の声が続々と上がっていますが、同時に、値上げ要請に応じなかった学校側や自治体、さらには、この問題を放置しつづけてきた政府に対する批判も殺到しています。
これまで政府は、コロナによる景気低迷、光熱費や物価の高騰に苦しむ日本企業を放置しつづけ、その結果、こうして国民の生活に大きな影響を及ぼす深刻な事態を招いています。
衰退の一途を辿る日本経済を傍観しつづける政治家たちが厳正に裁かれ、国民の益となる真っ当な政治が行われますことを心から祈ります。
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