3日夜、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が突然、「非常戒厳」の宣布を発表し、大きな波紋を呼んでいます。
韓国で非常戒厳令が発動されたのは45年ぶりのことで、ユン・ソンニョル大統領は「私は大統領として、血を吐くような心境で国民の皆さんに訴える」とし、最大野党の『共に民主党』などについて「国家予算の処理も、国家の本質機能と麻薬犯罪の取り締まり、民生治安維持のためのすべての主要予算を全額削減し、国家の本質機能を損ない、韓国を麻薬天国に、民生治安をパニック状態にした」「国会は犯罪者集団の巣窟となり、立法独裁を通じて国家の司法行政システムをまひさせ、自由民主主義体制の転覆をたくらんでいる」などと非難しました。
◯尹大統領の戒厳令談話「血を吐くような心境で訴える」「国会は犯罪者集団の巣窟、体制転覆企んでいる」
(前略)今日、私たちの国会は犯罪者の巣窟となり、立法独裁を通じて国の司法行政制度を麻痺させ、自由民主主義制度を打倒しようとしている。
自由民主の根幹であるはずの国会が、自由民主のシステムを破壊する怪物と化している。
今、韓国は、すぐに崩壊してもおかしくない風前の灯火の運命に直面している。
同胞の市民の皆さん、私は、北朝鮮の共産主義勢力の脅威から自由な大韓民国を守り、わが国民の自由と幸福を略奪している北朝鮮のすべての悪徳な反国家勢力を根絶し、自由な憲法秩序を守るために、戒厳令を宣言する。
この非常事態令を通じて、破滅の淵に堕ちた自由な大韓民国を再建し、守っていく。
そのために私は、廃墟となった国の犯人と、今まで腐敗を続けてきた反国家勢力を、必ず根絶する(以下略)
その上で、国会や地方議会での一切の政治活動を禁じることや、すべてのメディアが統制を受けるなどとする「布告令」を発表しました。
【速報中】韓国で一時「非常戒厳」野党は大統領の弾劾議案提出
1つめとして「国会と地方議会、政党の活動と政治的結社、集会、デモなどの一切の政治活動を禁じる」としています。
2つめに「自由民主主義体制を否定し転覆を企てる一切の行為やフェイクニュース世論の操作、虚偽の扇動を禁じる」。
3つめとして「すべての言論と出版は戒厳司令部の統制を受ける」としています。
4つめとして「社会の混乱を助長するストライキやサボタージュ、集会行為を禁じる」。
5つめには「ストライキ中だったり医療現場を離脱したりしたすべての医療関係者は、48時間以内に本業に復帰して忠実に勤務し、違反した時は戒厳法によって処罰する」としています。
最後に6つめとして「反国家勢力など体制転覆勢力を除く善良な一般国民は、日常生活での不便を最小化できるよう措置する」としています。
また「違反者に対しては、戒厳司令官の特別措置権によって令状なしに逮捕、拘禁、押収捜索ができ、戒厳法の罰則によって処罰する」としています。
非常戒厳が宣言された後、国会議事堂の周辺には多くの人が集まり、「大統領は辞めろ」などとシュプレヒコールをあげ、閉じられた門の前で警察ともみ合いになる場面もありました。
また、上空では一時、軍のものとみられる複数のヘリコプターが飛ぶ様子も見られました。
俺が今回、KPOPのニュースよりもずっと韓国すごいと思ったのは
戒厳令で国会が封鎖されているのにも関わらず
すぐに議員が集まって突破して解除したこと。日本ではこれができるのか。
この勇気が、意志があるのか。 https://t.co/vnRN3Lsddv— AitchEss (@iroha168v) December 3, 2024
“대한민국 군인들이 시민을 향해 총을 들고 서있습니다”
오마이뉴스 티비에서 지금 이 얘기 하자마자 이 장면 나오는데 지금 군인이 총을 겨누는거임????? pic.twitter.com/pu1XqnP2MY
— three piece suit (@threepiecesuit) December 3, 2024
ユン・ソンニョル大統領は、2022年の大統領選挙で保守強硬派の候補として当選、同年5月に大統領に就任しましたが、今年4月の総選挙で野党が圧勝して以来、国会で法案を通すことができず、リベラルな野党が通過させた法案に拒否権を発動するといった抵抗を繰り返してきました。
しかし複数の汚職スキャンダルや、妻が知人の牧師から高級ブランドのバッグを不正に受け取った疑惑、株価操作の疑惑なども浮上したため、支持率が20%を切るなど、窮地に立たされていました。
これらの問題を受け、ユン・ソンニョル大統領は先月、テレビの全国放送で謝罪し、ファーストレディー(大統領夫人)の職務を監督する事務所を設置すると述べていました。
敵対する「共に民主党」などの野党側は、ユン政権発足後に22件もの政府官僚弾劾訴追案を発議し、先月には複数の閣僚と、政府監査機関のトップを含む検察幹部らについて、大統領夫人に対する捜査を怠ったとして弾劾に向けて動き出していました。
ユン・ソンニョル大統領は、野党に阻まれ、国政運営がままならない状況に追い込まれていたために、野党を力ずくで抑え込み、自らの権力を守る非常手段に出たと見られています。
今回の騒動で、一時は韓国有事に発展するのではないかと懸念されていましたが、野党議員らが厳戒軍を突破して国会入りし、非常戒厳の解除を要求する決議案を全会一致で可決したため、わずか6時間で厳戒令は解除されることになりました。
現在、「共に民主党」は決議文を発表し、「ユン大統領の非常戒厳宣言は明白な憲法違反だ。これは内乱行為であり、完全に弾劾事由だ」と非難し、ユン大統領に直ちに辞任するよう求めています。
こうした一連の事態を受け、SNS上では野党議員らの迅速な対応を賞賛する声が上がっていますが、一方で、親日路線のユン・ソンニョル大統領が失脚した場合、再び反日路線に逆戻りすると懸念されています。
支配層による争いに終止符が打たれ、誰もが安心して暮らせる平和な社会となりますことを心から祈ります。
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