大阪府の教職員組合は5日、大阪万博に子供たちを無料招待する府の事業について、「中止」を求める申し立てを行いました。
大阪府は、府内に住む4歳以上の子供、小中高校生を無料で万博に招待することにしており、5月末を期限に各学校に対して参加の可否を尋ねていました。
その結果、府内にある約1900校のうち約1740校から回答があり、約1390校が「来場を希望する」と回答したとのことです。
しかし、大阪府が行った意向調査アンケートには、『参加希望』と『未定・検討中』の選択肢しかなく『不参加』を表明できない仕組みになっていたことが交野市の山本市長によって暴露され、「実質、強制参加ではないか」との批判が高まっていました。
万博無料招待事業について府内学校に対し実施の意向調査で75%の学校が「参加」回答で今後より参加が増えるとドヤり発表の #吉村洋文
そもそも調査の選択肢に「参加」か「未定・検討中」の二択しかなかった事が明るみになった事を追及され「参加判断を求める意図の調査でなかった」と言い訳の無様。… pic.twitter.com/yzzonWdgKf— Shoji Kaoru (@Shoji_Kaoru) May 29, 2024
こうした状況の中、教職員組合は5日に会見を開き、「誰も(メタンガスの)爆発事故が起こらない、安全だという方はいない。遠足に引率する立場として何よりも重要なのは子どもの命、安全が保障されていない」と語りました。
教職員組合は、会場への貧弱な交通体制やメタンガスの爆発事故が起きたこと、避難計画が作成されておらず、下見の時期やどのパビリオンに行けるかが未定であること、緊急時の医療体制などの不安があることなどを挙げ、大阪府と府の教育委員会に対し、学校単位での招待事業の中止を求めました。
これを受け、ネット上では教職員組合の中止を求める申し立てに対し、賛同する声が数多く投稿されています。
◯【大赤字】吉村知事、大阪万博の府内の経済効果は1.6兆円と発表 大阪万博の費用総額は13.4兆円 現時点でのチケットの売り上げも目標の6%
この無料招待事業は、あり余った万博のチケットをさばくための万博協会や大阪府による苦肉の策であり、半強制的に参加を促す「学徒動員」だと揶揄されてきました。
また、万博協会から前売りチケットを大量に押し付けられた各企業も、こぞって無料プレゼントキャンペーンを実施し、1枚でも多くのチケットをさばこうとしているようです。
国民の安全や命を軽んじる政治家たちが全て厳正に裁かれ、人々の声に寄り添う行政が行われますことを心から祈ります。
◯【大阪万博】ガス爆発の原因となるメタンガスの発生量が年々増加していることが判明 2021年冬は1日あたり約1.2トン、2024年冬は約1.5トンに 昨夏は1日2トンのメタンガスが発生
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