政府は今月26日、イギリス・イタリアと共同開発を進めている次期戦闘機について、自民・公明両党の合意に基づき、歯止めを設けたうえで第三国への輸出を解禁することを閣議決定しました。
実際に輸出する際は、通常の審議に加え、個別の案件ごとに閣議で決定するとのことです。
また、輸出対象を次期戦闘機に限り、輸出先を日本が防衛装備品の協定を結んでいる15か国に絞るとともに、戦闘が行われている国には輸出しないとしています。
この閣議決定を受け、政府はNSC(国家安全保障会議)を開き、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転3原則」の運用指針も改正しました。
◯政府 日英伊で共同開発の次期戦闘機 第三国への輸出容認を決定
木原防衛大臣は、今回の決定について、記者団に対し「厳格な決定プロセスを経ることで平和国家としての基本理念を引き続き堅持することをより明確な形で示すことができると考えている。また今回の決定でイギリス・イタリアと同等に貢献しうる立場の確保が可能になったと考えていて、わが国の安全保障環境にふさわしい戦闘機の実現を目指して、両国との協議をしっかりと進めていく」と述べました。
また開発スケジュールについては「現在3か国で設計作業をしているところで、緊密に連携しながら、今後5年程度で戦闘機の仕様や性能を確定させたいと考えている」と述べました。
一方で、立憲民主党の岡田幹事長は「いろいろな理由があるにしろ、戦闘機を輸出するとなると、憲法の平和主義に基づく理念そのものを変えることになるが、議論が十分になされていない。閣議決定で勝手に決めてしまうのは極めて遺憾だ。国会での集中審議が必要で、新年度予算案が成立したあと、関係する委員会や予算委員会に岸田総理大臣に出てきてもらい、議論すべきだ」と訴えました。
この閣議決定に対し、反対するデモが総理官邸前で行われ、約80人が参加したとのことです。
海外の戦闘で日本の武器が使われれば、武力行使と一体化し、憲法9条に抵触しかねないうえに、国際紛争を助長する恐れもあります。
さらに、現状の仕組みでは、そのつど閣議決定し、運用指針の改定を行えば、政府・与党だけの判断で輸出対象を広げることも可能となっています。
これを受けて、ネット上では「これなら国会は必要ないですやん」「完全に違憲です。ありえない。許せない」「実質的な『憲法改正なき改憲』ということにつながるのではないか?」といったコメントが殺到しています。
国民の意見を無視し、独裁政治へと突き進む政治家たちが、全て厳正に裁かれますことを心から祈ります。
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