最初に、NHKのEテレで放送されている、太陽の動きの見え方についての動画をご覧ください。
下記リンク先の動画4分53秒〜6分11秒あたりです。
動画では、地球を固定して太陽を動かした場合と、太陽を固定して地球を回転させた場合の、太陽の動きの見え方を比較しています。
確認していただくと分かりますが、地球から見たときの太陽の動きは、両方とも全く同じになるのです。
現在では地動説が常識とされ、天動説は非科学的な説とされていますが、上の例のように、地動説で説明されていた事柄は、天動説でも同じように説明がつくことが多いです。
そこで今回は、『天動説』と『地動説』について調べてみました。
天動説は紀元2世紀に『プトレマイオス』によって体系化されました。
その著書『アルマゲスト』は、1000年以上に渡ってアラブ、及びヨーロッパ諸国に受け入れられてきました。
天文理論で、古代ギリシャの時代から常に課題とされてきたのは、『惑星の運動をどう説明するか』です。
夜空を見上げると、星座があります。
星座を形作っている星は全て『恒星』といい、自分で光や熱を出しています。
恒星は地球から見ると、大きな丸い天井(これを天球と言います)に張りついて、東から西に移動しているように見えます。
そのため、英語では恒星のことを『fixed star(張り付けられた星)』と呼ぶそうです。
『天球』について提唱したのは、アリストテレスです。
アリストテレスによると、天球は星を抱く透明な球であり、エーテルという特別な元素でできています。
強引な例えですが、料理で使う透明なボウルが、サイズ違いでたくさん重なっていて、皆さんの頭上を覆っているというイメージでしょうか。
それぞれのボウル(つまり天球)には、星が張り付いています。
アリストテレスによると、一番内側の小さなボウルには月が張り付いていて、その次が水星、そして金星、太陽と続いています。
そして、それぞれのボウルの表面を星が動くと考えてください。
しかし、恒星の動きに対して、火星などの『惑星』の動きは一様ではありません。
東から西に動いていた(順行といいます)かと思うと、立ち止まり(留といいます)、西から東に移動し(逆行といいます)、また立ち止まり、順行に戻る…という動きをします。
惑星は英語で『planet』ですが、これはギリシャ語の『planetes(放浪者)』が語源だそうです。
古代ギリシャ以来、星の動きは『一定のスピードで動く円運動』を原理として考えられてきました。
しかし、それでは順行は説明できても、逆行は説明できません。
そこでプトレマイオスは、惑星の動きを説明するために2つの円運動の組み合わせを考えました。
上の図で、中央の青い丸は地球を表しています。
点Cは、地球から一定の距離Rを保ったまま、地球の周りを同じ速さで回っています。
このとき、点Cの動いた軌跡をつなぐと、地球を中心とした、半径Rの大きな円ができます。
この円を『導円』といいます。
全ての星が「導円」の軌道を描きながら動くのが、本来の星の動きを表すモデルなのですが、前述のように惑星の動きは『順行→留→逆行→留→順行』となることがあるので、モデルを修正しないといけません。
そこでプトレマイオスは、前述の点Cを中心として、さらに小さな半径rを保ったまま円運動をする惑星Pというモデルを考えました。
この、半径rの小さな円を『周転円』といいます。
上の図で、惑星Pは、点Cを中心として「周転円」の上を、矢印の向きに一定の速さで回転します。
一方、点Cは、地球を中心とする導円の上を、矢印の向きに一定の速さで回転します。
それぞれの回転の速さと円の半径を観測値と合うようにすれば、惑星Pの動きはループをもった曲線(上の図の細い線)になります。
これを地球から見ると、『順行→留→逆行→留→順行』となるのです。
この、複数の円運動の組み合わせ(導円の軌道上に周転円を乗せること)が、プトレマイオスの天動説の基本モデルと考えていいと思います。
そのほか、天動説の特徴として、以下の点が挙げられるそうです。
① 周転円の大きさは惑星ごとに決められていました。言い換えると、各惑星については統一された理論がなく、個別に述べられていました。
② ①をさらに言い換えると、プトレマイオスの理論は、個々の惑星の理論の寄せ集めで、宇宙がどうなっているかについては言及されていません。
つまり、プトレマイオス(というよりこの時代の人々)は、宇宙の存在を認識していませんでした。
さて、プトレマイオスが、その著者『アルマゲスト』で天動説を唱えてから1400年後、コペルニクスは『コメンタリオルス』を執筆し、地動説という考えを提示しました。
『コメンタリオルス』で、コペルニクスは基本的前提をいくつか述べています。
一部を以下に記すと、
① 地球は宇宙の中心ではない。
② 宇宙の中心は太陽(の近く)に存在する。
③ 地球と太陽との距離は、宇宙全体の距離と比べると取るに足りないほど小さい(つまり、宇宙はとてつもなく広い)。
④ 恒星の日周運動は、地球が自転していることにより起こる見かけの運動である。
⑤ 惑星の不規則な運動などは、地球が太陽の周りを公転することなどにより見られる。
学校で学ぶ理科の教科書に載っていそうなことが書かれています。
と言うより、学校で学ぶ内容は、コペルニクスの考えに基づいているということでしょう。
コペルニクスは、プトレマイオスが認識していなかった『宇宙』の概念を示しました。
また、地球は宇宙の中心ではなく、太陽の周りを回る惑星の一つだと考えました。
コペルニクスが天動説を唱えるに至った背景として、観測精度の向上が挙げられます。
プトレマイオスの天動説の理論と、観測値の誤差が大きくなってきたのです。
そこで、天動説を支持する研究者たちは、プトレマイオスの考えに従い、周転円の数を増やすことで問題の解決を図ろうとしました。
しかし、コペルニクスはこのように周転円を増やしていくことを良しとしなかったようです。
最初、コペルニクスは水星・金星・火星・木星・土星の各惑星は太陽の周りを回っており、太陽は地球の周りを回っていると想定しました。(当時は、天王星より遠くにある惑星はまだ発見されていません)
また、この段階では、コペルニクスは地球を惑星の一つとは考えていませんでした。
その上で、各惑星及び太陽の天球半径を、観測値に基づいて、それぞれ割り出しました。
結果、特に火星について不具合が見つかったそうです。
観測値に基づいて割り出された火星天球の半径は38。
これは、太陽天球の半径25より大きく、直径50より小さいものでした。図に示すと下のようになります。
つまり、2つの天球が交差してしまうのです。
木星や土星のように遠く離れた惑星なら、太陽天球を包み込むほど大きな天球になりますので、問題はありません。
逆に水星や金星の場合は、太陽に対する周転円だと見なされており、天球半径も小さかった(水星は9、金星は18)です。
しかし、火星天球だけはそういきませんでした。
火星天球を包み込むような太陽天球の円環が想定できず、どうしても天球が交差します。
前述のボウルの例えで言うと、ボウルが途中で交わっている感じでしょうか。
ここでコペルニクスは天動説から地動説へ、地球中心説から太陽中心説に理論を変えていったと考えられています。
コペルニクスは、地球を中心に置かず、太陽を中心に置き、地球も惑星の一つで太陽の周りを回っているとすれば、下の図のように天球が交差することなく問題が解決すると考えたようです。
さて、こうして見ていくと、コペルニクスが地動説を唱えた背景には、『天体は一定の速さで円運動をしている』『天体は天球に張り付いて運動している』という古典的な理論があったことに気がつきます。
重なりあっているはずのボウルが交差することは、コペルニクス的には許されないことだったのでしょう。
コペルニクスは古典的な理論を貫き通すために地動説を唱えたのであり、『地球が動いている』という確信があったわけではありません。
逆に言えば、古典的な理論の呪縛さえ逃れれば、別に天動説でも問題はないのです。
実は、ラプトブログの有料記事で、とても興味深い御言葉が宣布されました。
天地が無限の広さを持つのであれば、天球という概念は不要になります。
星が貼りついたボウルの呪縛から逃れられます。
つまり、天動説でも何ら問題はないのです。
実際、これまで検証してきたとおり、太陽も月も地球のすぐそばにある小さな天体であり、地球も球体ではなくフラットだと分かっています。
しかし、現在の学校では『地球が丸い』ということを、生徒に2時間もかけて教えているそうです。
○地球が丸いということを高校生に二時間もかけて教えなければならなくなった悲惨なイルミナティ(十二弟子・ミナさんの証)
このような洗脳を繰り返す背景には、イルミナティの存在がありました。
次回はそのことについて書きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様に神様のお守りと救いがありますように。
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