
日本の名目国内総生産(GDP)が、2025年にインドに抜かれ、世界5位に後退する見通しであることが分かりました。
When I was in business school, the idea of India overtaking Japan in GDP felt like a distant, almost audacious dream. Today, that milestone is no longer theoretical — we’ve become the world’s fourth largest economy.
It’s no small achievement. Japan has long been an economic… pic.twitter.com/28LgnC4Osx
— anand mahindra (@anandmahindra) May 25, 2025
名目GDPとは、モノやサービスの価格変動を含めた指標で、国や地域の経済規模を示すものです。
国際通貨基金(IMF)の推計によると、インドのGDPは4兆3398億ドル、日本円で約623兆5120億円に上り、日本はそれをわずかに下回る4兆3103億ドル、約619兆2737億円となっています。
インドの人口は世界最大の14億人を超え、高い経済成長を維持しており、2023年の実質成長率は日本の1.9%に対して7.8%を記録、2027年にはドイツを上回って世界3位に浮上すると予想されています。
インドが急成長を続ける一方で、日本のGDPは長く伸び悩んでおり、高度成長期の1968年に旧西ドイツを抜いて世界2位となったものの、バブル崩壊後の不況が長引いたことで2010年には中国に抜かれ、さらに2023年にはドイツにも追い越されて4位に転落しました。
◯画像:日本の名目GDP、2025年にインドに抜かれ世界5位へ…円安でドル換算が目減り より

英シンクタンクの経済ビジネス・リサーチ・センターは、昨年12月の時点で日本のGDPが2039年に世界5位へ後退すると予測していましたが、それよりも14年早い2025年に現実となる見通しです。
◯日本のGDP世界5位に後退へ、米中はトップ2堅持-英シンクタンク
名目GDPは、物価の上昇によって押し上げられるだけでなく、国際比較の場合、為替相場にも左右されるため、昨年4月29日に一時、約34年ぶりの円安・ドル高となる1ドル=160円を記録したことも影響したとみられます。
◯ドル円160円突破!AIは今後のドル円相場をどう予測するのか?
また、長引くデフレによって、企業がコスト削減を優先し、稼いだお金を十分に国内投資へ回してこなかったことも関係しているとみられ、大和総研の神田慶司氏は「円安とデフレ傾向からの脱却を機に企業は国内投資を増やし、経済が成長する構造を目指すべきだ」と指摘しています。
さらに、IMFが公表した2025年の最新予測によると、日本の「1人当たりGDP」は36位まで後退し、この数年のうちに韓国、イタリア、スペイン、チェコなどにも追い抜かれる見通しです。
1990年代前半には、日本の「1人当たりGDP」が先進国平均の95%水準に達していましたが、2025年には74.6%にまで落ち込むと予測されています。
日本では1995年に生産年齢人口がピークを迎え、そこから約1400万人も減少しており、高齢化による成長力の低下や労働生産性の低さが、依然として大きな課題とされています。
◯画像:日本の1人当たりGDPは先進国平均の74.6%に…財政出動と減税では日本経済は復活しない より

日本が活気を取り戻し、誰もが豊かに暮らせる社会となりますことを心から祈ります。
◯米メディア「中国が日本産食品を全面禁輸してもGDPへの影響は僅か」と報じる 日本経済の中国依存はウソだった!!
◯【国民生活の締めつけ】岸田総理、今後5年間で防衛費を総額43兆円に増やす方針を円安環境でも維持する意向を表明 円安の影響で59兆円に膨れ上がる可能性
コメントを書く