オーストラリア・メルボルン市は13日、レンタルの電動キックボードについて、安全性への懸念から利用禁止を決定しました。
メルボルン市議会は2022年2月に、電動キックボードの導入を決定、2年間にわたって試験運用を行ってきましたが、これまでに数百件もの事故が発生し、市民から苦情や怒りの声が多数上がってきたとのことです。
市内の主要病院の一つ、ロイヤル・メルボルン病院によると、2022年の1年間で250人近い電動キックボードのユーザーが負傷、同院の救急外来を受診したとのことです。
負傷者の大半は、酒酔い運転、スピード違反、ヘルメット未着用などが原因で事故を起こしていたそうです。
ロイヤル・メルボルン病院の広報担当は、「電動キックボードの事故は、死亡や脳損傷を引き起こしている。主な負傷者は若年層である」とも指摘しています。
こうした問題を受け、市議会は13日に電動キックボードの運用について採決を行い、賛成多数で即時禁止を決定、電動キックボードのレンタル事業を展開しているライムとニューロンの2社に対し、30日以内にキックボードを撤去するよう命じました。
同市のニコラス・リース市長は、電動キックボードの危険運転について「うんざりだ」「あまりに多くの人が歩道で電動キックボードに乗っている。きちんと駐車もしない。そのへんに倒され、紙吹雪のように、ごみのように街中に散乱し、人々がつまずく危険性を生み出している」と指摘しました。
また、リース市長は、昨年9月にフランス・パリで電動キックボードの使用が禁じられたことについても触れ、「パリのやり方を真似したい」と話しました。
メルボルン市の決定を受け、この日本でも電動キックボードの利用を廃止してほしいと求める声が殺到しているほか、「こういうニュース見るたびに、明らかにヤバい利権で日本政府は動いたんだってわかるねえ」と、政治家と企業との癒着を批判する声も上がっています。
電動キックボードの危険性が広く認知され、全世界で直ちに廃止されますことを心から祈ります。
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