石川県で栽培されている高級ブドウ「ルビーロマン(Ruby Roman)」が、韓国に流出・流通している問題で、県が、韓国当局に品種名称登録の取り消しを求めたことが分かりました。
◯【苗木流出】石川県の高級ブドウ「ルビーロマン」が韓国で無断栽培 、市場に出回る DNAも合致
ルビーロマンは、石川県が14年かけて開発したブランド品種で、日本国内では石川県内でのみ栽培され、海外の農家とも一切、苗や種の売買を行っていません。
しかし、2021年にルビーロマンと名付けられたブドウが韓国で流通していることが判明、DNA鑑定の結果、石川県のルビーロマンと同じ遺伝子型を持っていることが明らかになりました。
ぶどうなどの果樹は、最初に流通してから6年以内に品種保護の手続きを行う必要があると定められていますが、石川県はこの手続きを行っておらず、ルビーロマンの流出を防止できなかった経緯があります。
ルビーロマンの品種名称は、2021年に韓国の種苗会社が同国の国立種子院に出願、すでに登録済みとなっており、31の農家が生産・販売を行っています。
石川県はルビーロマンの流通を制限するため、2022年10月、韓国特許庁に「Ruby Roman」の商標を出願しましたが、すでに品種名称が国立種子院に登録されているため、「類似する商標は登録できない」との理由で拒絶されました。
そこで石川県は、国立種子院に品種名称登録の取り消しを求めた上で、特許庁に「品種名称登録を取り消す手続きを進めている」と主張し、審査保留を申し入れたとのことです。
このほかにも、「とちおとめ」「シャインマスカット」などのブランド品種が、韓国や中国に次々と流出しており、計り知れない規模の損失を招いています。
知的財産の窃取を繰り返す悪人たちが厳しく取り締まられ、努力が報われる真っ当な社会となりますことを心から祈ります。
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