アルツハイマー病研究の先駆けとなった研究論文で、画像の改ざんが発覚し、論文の作成に関わった著者たちが論文の撤回に同意したことが判明しました。
問題の論文は、ミネソタ大の神経科学者シルヴァン・レスネ博士らによって発表され、2006年に英科学誌の「ネイチャー」に掲載されてから、現在に至るまで2500回近く引用されています。
レスネ博士らは論文で「アミロイドβ(ベータ)56」と呼ばれるタンパク質が、アルツハイマーを引き起こしている可能性について言及しています。
論文には、アルツハイマー病に似た症状を発症するよう遺伝子操作されたマウスの脳内にアミロイドβ56が存在し、認知機能の低下に伴ってアミロイドβ56が蓄積していくことや、アミロイドβ56を注射したラットで記憶障害がみられたことなどが書かれています。
現在、この論文はアルツハイマー研究の根幹を成していますが、2022年に論文の画像について改ざんの疑いが浮上し、調査が続けられてきました。
最初に疑義を唱えたのは、バンダービルト大学の神経科学者マシュー・シュラグ氏で、彼はレスネ博士が執筆した合計20本の「疑わしい論文」を特定し、そのうち10本がアミロイドβ56に関係するものであったと指摘しています。
こうした中、論文の著者の一人、ミネソタ大学の神経科学者カレン・アッシュ氏は、ジャーナル・ディスカッション・サイトPubPeerへの投稿で、論文に改ざんされた画像が含まれていることを認めました。
論文の著者は複数人いるとみられますが、筆頭著者のレスネ博士以外は、論文の撤回に同意しているとのことです。
これまで、多くの研究者たちがこの「アミロイド仮説」もとに、アルツハイマー病の症状を改善しようと脳からアミロイドβの除去を試みてきましたが、それらの実験もすべて失敗に終わっているそうです。
また複数の研究者が、論文に書かれた研究結果を再現しようとしたものの不可能だったと、アルツハイマー病の情報サイト「Alzforum」で語っています。
◯アルツハイマー病研究の重要論文に改ざんの疑い…2200以上の研究で引用
昨年、アルツハイマー新薬として「レカネマブ(製品名・レケンビ)」がこの日本でも承認されましたが、投薬治療の価格が1人あたり年390万円と極めて高額だったため、物議を醸していました。
このレカネマブもまた、「アミロイド仮説」に基づいて作られた薬であることから、効果について懐疑的な見方が広がりつつあります。
◯【厚労省】認知症薬『レカネマブ』を正式承認 価格は年間約390万円 臨床試験で2人死亡、約22%が脳腫脹や脳内出血
◯武見厚労相、アルツハイマー新薬『レカネマブ』を公的医療保険の対象とする意向を示す 老人1人の認知症の進行を抑えるために年間390万円の治療費 医師会の利権や製薬会社はボロ儲け
人々を欺き、暴利を貪る医療業界が浄化され、利権そのものが跡形もなく消滅しますことを心から祈ります。
◯【朗報・大麻合法化の道が閉ざされる】京都大霊長類研究所教授が、大麻の合法成分「カンナビジオール」の投与実験など、4本の論文を捏造していたことが判明
◯【中国の民度】中国の医師や研究者の間で、論文の捏造が常習化 捏造論文の作成・代筆業が一大ビジネスと化す
◯地震研究の権威『上田誠也』東大名誉教授が93歳で死去 仮説に過ぎない『プレートテクトニクス理論』を広め、人工地震の実態を隠蔽
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