中国製のEVバス、日本各地でトラブル相次ぐ 国交省が販売元に総点検を指示 ハンドルが利かない、動かなくなる、停止中に勝手に動き出すなど

中国製のEVバス、日本各地でトラブル相次ぐ 国交省が販売元に総点検を指示 ハンドルが利かない、動かなくなる、停止中に勝手に動き出すなど

EVモーターズ・ジャパン(EVMJ)が販売する中国製のEVバスでトラブルが相次いでいることを受け、国土交通省は、同社に対し車両の総点検を実施するよう指示しました。

EVMJは、複数の中国メーカーにバスの製造を委託して輸入販売しており、すでに大阪・関西万博をはじめ、各地のバス会社や自治体などに数百台が導入されています。

大阪メトロはEVMJ製のEVバスを約190台保有していますが、先月1日には予約相乗り制のEVバスが回送中に中央分離帯へ乗り上げる事故が発生しました。

運転手によるとハンドルが利かなくなったとのことで、EVMJは大阪メトロに対し「車体の横滑り防止装置が作動し、右前輪がロックした」と説明しています。

◯運転手「ハンドル左なのに右へ」 総点検指示のEVバス、事故の瞬間

また福岡県筑後市は、今年4月、EVMJからスクールバス4台を導入したものの、導入直後から信号待ちの際に動かなくなったり、ハンドルの反応が悪くなるといったトラブルが相次ぎ、運行を一時中断する事態となりました。

その後、点検を行って運行を再開しましたが、再び不具合が発生したため、7月から別のバスに変えて対応しているとのことです。

さらに大阪万博の会場内では、4月28日、停車中の自動運転バスが急に動き出してコンクリートの壁に接触する事故が発生し、EVMJは当初「原因は車両側ではない」と説明していましたが、その後の社内調査で車載機器の不具合が原因だったことが明らかになっています。

◯大阪・関西万博のEVバス、日本製だと偽り不具合多発!製造元の中国3社の実像ーー前編

◯【大阪メトロ】大阪万博用の自動運転バス、停車中に動き出し壁に衝突 運行を一時中止 原因は不明

阪急バスでも6月6日、新大阪駅と万博会場を結ぶ路線で、EVMJ製EVバスの走行中に故障を示す警告が運転席モニターに表示されました。

阪急バスはトラブルが発生した車両を停止して点検を行い、異常は見られなかったものの、「原因の究明を続けている」として、EVMJ製のバスを運行から外しました。

こうした事態を受け、国土交通省は先月3日付で、EVMJに対して総点検の実施を指示しており、同社は「速やかに安全を確保できるよう全社を挙げて全車両の総点検を実施している」「トラブルの詳細は総点検後に説明する」と表明しています。

安全管理が徹底され、誰もが安心して暮らせるインフラが整備されますことを心から祈ります。

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