現在、政府は健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の普及を目指していますが、一向に利用が進んでいないことが明らかになりました。
厚労省によると、健康保険証の利用件数は、3月の1ヶ月間で計1億1537万2102件でしたが、これに対し、マイナ保険証は、わずか2.3%にあたる267万743件だったとのことです。
過去の記事でも述べましたが、政府はマイナ保険証を普及させるため、先月から全ての医療機関に対し、専用の読み取りシステムの導入を義務付けています。
しかし、都内の医師ら1075人が「保険証の廃止、システム導入の義務付けは違法」だと主張、国に賠償を求める訴訟を起こし、現在、係争中です。
○都内の医師ら801人が、マイナ保険証の義務化は違法として国を提訴 東京保険医協会の医師274人と合わせ、原告の人数は1075人に
また、他の医療現場からも、保険証の廃止に反対する声が根強く上がっており、医師、歯科医でつくる「全国保険医団体連合会(保団連)」は、先月末に国会で保険証廃止の撤回を求める集会を行いました。
高齢者施設では、利用者の保険証を預かる業務などを行っており、今後、マイナ保険証に一体化された場合、預かる責任が重くなるため「紛失や個人情報の漏洩など管理のリスクをはらんでおり、保険証と同様に預かることはできない」といった声も上がっています。
マイナンバーカードの普及を強行し、国民の生活に害を及ぼす悪徳政治家たちが厳正に裁かれますことを心から祈ります。
○【衆院本会議】健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに一本化する『マイナンバー法改正案』が可決
○政府、マイナ保険証に対応しない医療機関に対し「保険医療機関の指定」を取り消す可能性を示唆 閉院・廃院を検討する医師が続出
○【デジタル庁】マイナンバーと銀行口座の紐付けの自動化を検討 法改正で不同意の意思を示さなければ勝手に紐付け可能に 識者も「乱暴」と批判
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