
福岡県宮若市にある「糸田橋」が老朽化し、架け替えのための財源が確保できないことから撤去されることになり、住民の生活に支障をきたしています。
【財源不足で橋を廃止へ 住民に痛み】https://t.co/51gUgyiURR
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 5, 2025
糸田橋は長さ102メートルのコンクリート製で、2020年度に行われた点検の際、橋脚の傾きが確認されたため、翌2021年7月から全面通行止めとなりました。
架け替えにはおよそ6億円かかる上、利用者が減っていることや、迂回ルートがあることなどを理由に、そのまま廃止することが決まったそうです。
自治会の中では「廃止はやむを得ない」との声も上がっていますが、糸田橋を利用していた女性は、通勤のために約400メートル下流の橋を渡って一つ先のバス停まで行かなければならず「正直、つらいね」と吐露しています。
また、糸田橋を利用できなくなったことで、川の向こう岸にある田んぼまで稲刈り機を大きく迂回させなければならないケースもあり、兼業農家の米田克己さんは「(ゴム製のキャタピラの消耗が早まり)経費がかさむと稲作を続けられない。立派な橋でなくていいから架け替えてほしい」と話しています。
同様の問題は全国各地で起きており、昨年度までに1283カ所の橋が「緊急措置段階」と判定され、そのうち546カ所が撤去・廃止、または廃止予定となっています。
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こうした現状について、株式会社IHIインフラシステムの井上社長は「日本の生産年齢人口で割れば、100人で一つの橋を維持しなければならない状況で、海外と比較しても非常に厳しい」と話しています。
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インフラ整備が適切に行われ、国民の暮らしが守られますことを心から祈ります。
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