日本航空(JAL)の男性パイロット2人が、フライト前日に規定値を超える大量の酒を飲んでいたにもかかわらず、自主検査の結果を隠していたことが判明しました。
JALによると、59歳と56歳の男性機長2人は、今月1日にオーストラリアのメルボルンを出発して成田に向かう便に乗務する予定でしたが、フライト前の検査でアルコールが検出されたとのことです。
この便の出発は、その後の検査で2人からアルコールが検出されなくなるまで延期され、最終的に予定よりおよそ3時間遅れ、乗客103人に影響を及ぼしました。
JALの規定では、乗務の12時間前までに摂取できるアルコールの量をワインなら「ボトル半分程度」としていますが、乗務の終了後に聞き取りをしたところ、2人は前日の午後、メルボルンの飲食店でワインを3本程度飲んだと明らかにしたとのことです。
しかもこの2人は、自主検査でアルコールが検出されていたにもかかわらず、同社に報告せず「誤検知」と偽ったり、「体調不良」としてホテルを出る時間を遅らせていたことも判明しています。
2人は「久しぶりに仕事が一緒になり過度に飲んでしまった」と話しており、JALは今後、処分の検討を進め、パイロットとCAの滞在先での飲酒の禁止措置を再開することを決定しました。
JALは今年4月にも、アメリカからの帰国便に乗務する予定だった機長と客室乗務員らが飲酒して騒ぎ、現地の警察から口頭注意を受けたため、この便を欠航し、国土交通省に再発防止策を提出していました。
JALは「安全第一」の姿勢を改めて強調し、再発防止に向けた取り組みを徹底するとしていますが、信頼回復への道のりは依然として厳しいと言わざるを得ません。
未来永劫、空の安全が守られますことを心から祈ります。
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