
京都府・嵐山の観光名所「竹林の小径(こみち)」一帯で、竹への落書き被害が深刻化していることを受け、京都市は竹林の一部を試験的に伐採することを決定しました。
【竹の落書き防止で一部伐採へ 嵐山】https://t.co/uLl2xfAHqZ
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 6, 2025
竹林の小径では、今年の春ごろから落書き被害が急増し、市が10月に一帯を調査したところ、約350本の竹にアルファベットや漢字、ハングルなどの落書きが確認されました。
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京都市や地元住民らは、今月5日に緊急の対策会議を開催し、落書きされた竹を含め、観光客の手が届く範囲の竹を一部伐採すると決定しました。
伐採の対象は小径の入り口に近い市有地で、散策路に沿って30メートル、奥行き1メートルの計30平方メートルに及び、手が届きやすい竹垣寄りの竹を計22本切る予定です。
伐採作業は、放置竹林の問題に取り組むNPO法人「京都発・竹・流域環境ネット」と、竹林の小径で人力車を走らせている会社がボランティアで担当し、景観への影響を見極めながら伐採範囲の拡大も検討するとのことです。
また、対策会議では地元住民から「落書きを放置していては模倣犯が増えるだけ。観光客へのマナー啓発を徹底してほしい」「(ごみをポイ捨てすると高額の罰金を取られることが広く知られる)シンガポールのように、落書きは犯罪だと強い姿勢を示せないのか」いった声も上がったとのことです。
市は今後、多言語によるポスターなどを設置して視覚的な啓発を進める方針を示しており、市風致保全課の橋本操課長は「嵐山にしかない貴重な景観と風情を守りたい」と話しています。
2024年に京都市を訪れた外国人観光客は、前年より53%増えて1088万人に達し、各地でオーバーツーリズムの問題が発生しています。
同年に実施された京都市民を対象にした意識調査では、「観光客のマナー違反(ごみのポイ捨てや食べ歩きなど)によって迷惑した」との項目に対し、「とても当てはまる」と答えた人が28.8%、「当てはまる」が26.2%、「どちらかというと当てはまる」が20.2%となり、全体の過半数を占めました。
国民が安心してより快適に暮らせる社会となりますことを心から祈ります。
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