【鎌倉市】水道管が破裂し道路が冠水、約1万世帯で断水被害 全国で進むインフラの老朽化

【鎌倉市】水道管が破裂し道路が冠水、約1万世帯で断水被害 全国で進むインフラの老朽化

28日未明、神奈川県鎌倉市で地中の水道管が破損し、道路の冠水に加え、周辺の住宅など約1万戸が断水する被害が発生しました。

鎌倉市浄明寺では、道路に大量の水があふれ出して川のようになり、午前4時ごろにかけて、県道と市道がおよそ100メートルにわたり大人のひざ丈ほどまで冠水しました。

県によると、水漏れの原因は地中に埋設された水道管の分岐部で、ボルトの腐食によりつなぎ目が外れたためだということです。

冠水によるけが人は確認されていませんが、付近の公衆トイレなどが利用できなくなり、臨時休業した店舗もあるとのことです。

約1万戸で断水が発生したことを受けて、県は市内のおよそ6カ所で一時的に応急給水を実施し、訪れた人たちは持参したポリタンクなどに水をくんで対応しました。

県は、同日昼過ぎに断水が解消され、飲み水としても利用できると説明した上で、「ご迷惑をおかけして申し訳ない。給水所の設置など、安全・安心な対応に努めるとともに、今後このような事態が起きないよう、計画的な水道管の取り替えにも取り組んでいきたい」とコメントしています。

水道管の耐用年数は材質や使用環境によって異なりますが、一般的にはおよそ40年とされています。

日本の水道管の多くは高度経済成長期に整備されたもので、耐用年数を超えた管の割合は年々増加し、2016年度には14.8%に達しました。

その結果、漏水や破損事故は年間2万件を超えて発生しており、早急な対策が求められていますが、水道事業は市町村単位で運営されているため、更新費用を十分に確保できない事業者が多いのが現状です。

◯水道管の耐用年数と現状|今後20年で約7,000kmの更新が必要とされる理由

インフラが適切に整備され、誰もが安心して暮らせる社会となりますことを心から祈ります。

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