【世界陸連】男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格制限の厳格化を協議

【世界陸連】男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格制限の厳格化を協議

陸上競技の国際連盟「ワールド・アスレチックス(世界陸連)」は、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格の制限をより厳格化するための協議を開始しました。

世界陸連は2023年、男性として思春期を過ごしたトランスジェンダー選手について、女子のカテゴリーでの参加を認めない規定を定めましたが、男性ホルモンの値が高い女子選手の場合は、一定期間、テストステロンのレベルを一定基準未満に下げることを条件に、女子カテゴリーへの出場を認めてきました。

こうしたガイドラインについて、世界陸連は10日、より厳しい制限を検討するための協議を開始したと発表しました。

セバスチャン・コー会長は声明を発表し、「この分野ではいくつかの科学的進展が見られている」「ワールド・アスレチックスは、スポーツにおける女性のカテゴリーを守るリーダーであり、女性の資格に関する明確な方針を確立した最初の国際スポーツ連盟のひとつです。女子カテゴリーにおける競技の完全性を維持することは、陸上競技というスポーツの基本原則」と述べました。

◯世界陸連が“トランスジェンダー選手”の出場資格を厳格化へ コー会長「いくつかの科学的進展が見られる」「競技の完全性を維持することは基本原則」

昨年開催されたパリ五輪では、トランスジェンダーや男性の性染色体を持つ人物の女子部門への出場が認められましたが、体格や筋力の違いから他の女子選手が危険に晒されたり、競技中にセクハラを受けるといった問題が発生しました。

特に、ボクシング女子66キロ級のイマネ・ケリフ選手(アルジェリア)と57キロ級のリン・イクテイ選手(台湾)は、国際ボクシング連盟(IBA)の検査で男性の染色体を持っていることが判明したにもかかわらず、IOC側は「2人は女性」との見解を示し、パリ五輪への参加を認めました。

その結果、イマネ・ケリフ選手は女子66キロ級で金メダルを獲得し、対戦相手の女性選手は棄権を余儀なくされることとなりました。

イマネ・ケリフ選手

◯【パリ五輪・女子ボクシング】性別検査で過去に失格となった男性の性染色体を持つ選手が2名出場 女性選手が命の危険に晒され批判殺到 胸を触るなどセクハラ行為も

これを受け、国際ボクシング連盟は、女性スポーツの公正さを維持するため、IOCに対して法的措置を取る予定であることを明らかにしました。

国際ボクシング連盟のクレムリョフ会長は「これは明らかに人権侵害であり、女性ボクサーに対する侮辱であり、当然罰せられるべき犯罪です。私の個人的な意見では、トーマス・バッハ氏がこの件について全責任を負うべきです。当時彼が責任者だったからです。裁判所や他の判例で判決が出れば、彼は損害賠償を支払わなければいけません」と強くコメントしました。

一切の不条理のない、公平性の高い健全なスポーツ競技が世界中で行われますことを心から祈ります。

◯【トランプ大統領】トランスジェンダーが女子競技に参加することを禁じる大統領令に署名 日本オリピック委員会は『深い懸念』を表明

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