「TikTok」を運営する「ByteDance(バイトダンス)」の社員が、アメリカのユーザーデータに不正にアクセスし、フォーブスの記者たちの位置情報を監視していたことが明らかになりました。
フォーブスによると、バイトダンスの社員らは記者たちが同社の社員と同じ地域に滞在していたかどうかを特定しようとしていたとのことです。
ここ最近、バイトダンスと中国共産党の繋がりを暴露する記事が相次いだことを受け、内部のリーク源を明らかにする目的で監視活動を行っていたとされています。
バイトダンスは、今回の内部調査の結果を受け、監視活動を主導していた内部監査員の「クリス・レピタック(Chris Lepitak)」を解雇しました。
また、同社のCEOである「Rubo Liang(梁汝波)」直属の部下で、レピタックの上司にあたる「ソン・イェ(Song Ye)」(北京在住)も辞職しました。
LiangCEOは、社内向けのメールで「この事態を知らされたとき、私は深く落胆した。私たちが多大な労力を費やして築いてきた社会的信頼が、一部の人間の不正行為によって大きく損なわれてしまった」と述べています。
バイトダンスは、今年10月にフォーブスが同社による監視活動について報じた際、「TikTokは米国政府のメンバー、活動家、公人、ジャーナリストを標的にしたことはない。当社は記事にあるような方法で米国ユーザーを監視することはできない」などと反論していました。
しかし、今回の内部調査によって、LiangCEOはフォーブスの報道が事実だったことを認めざるを得なくなりました。
このように中国企業のアプリを利用することで、個人情報やデータが悪用される可能性がありますので、最初からダウンロードしないことが賢明です。
米民主党のマーク・ワーナー上院議員は、以前からTikTokの動向を注視しており、今回の一件について「バイトダンスは、個人のデータが保護されていると、議員やユーザーに繰り返し主張していたにもかかわらず、中国にいるエンジニアと幹部に米国人のデータに対するアクセスを許可していた」と指摘、つづけて「司法省は1年以上前に、バイトダンスと中国共産党から米国のユーザーデータを保護する方法を検討すると約束したが、そろそろその解決策を打ち出すべきだ。さもなくば、議会が介入せざるを得ないかもしれない」とコメントしています。
全世界でスパイ行為を繰り返す中国企業に、さらに厳格な制裁が下され、中国共産党ともども一刻も早く滅び去りますことを心から祈ります。
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