NPO法人『フローレンス』が謝罪 行政の補助金が使われた建物を担保に、違法な手続きで5000万円を借り入れ

NPO法人『フローレンス』が謝罪 行政の補助金が使われた建物を担保に、違法な手続きで5000万円を借り入れ

NPO法人「フローレンス」が、国と渋谷区の補助金で建てられた保育施設を、原則として認められていない手続きで担保に入れ、5000万円を借り入れていたことが分かりました。

担保に入れられていた建物は東京・渋谷区にある「おやこ基地シブヤ」で、2017年に待機児童の解消を目的に国と区の補助金で整備され、定員30人の保育所と小児科が併設されています。

同施設はフローレンスの所有となっており、「『すべての親子に保育の光を』をコンセプトに、健常児、障害児、病児、すべての子どもが保育を受けることができるフローレンスのビジョンを体現する初のフラッグシップ施設」と説明していました。

◯誰もが保育を受けられることを目指す、フローレンス初のフラッグシップ施設 10月1日開設「おやこ基地シブヤ」

フローレンスは「おやこ基地シブヤ」の開所から2か月後に同施設を「根抵当権」と呼ばれる担保に設定し、金融機関から5000万円を借り入れましたが、補助金を受けて建てられた建物ではこうした手続きは認められておらず、違法行為にあたります。

根抵当権は、上限額の範囲で何度でも借り入れや返済ができ、資金の使いみちも広く認められる仕組みですが、国や自治体の補助金で建てられた保育施設を担保にする場合は、事前に行政の承認が必要で、借りた資金も保育事業のためにしか使うことができません。

この問題について渋谷区側は、「区の方に事業者の方からは抵当権を設定したいという申し出があって、区の方としてもそれを承認したところです。ただ結果として抵当権ではなく、根抵当権が設定されていたのが事実でございます」と説明しています。

また、新日本パートナーズ法律事務所の池田康太郎弁護士は、「補助金で作った建物の処分とかも含めて、一律禁止されている。今回『抵当権』で承諾を得たにもかかわらず『根抵当権』をつけているというのは、違法状態にあるということ」だと指摘しています。

これを受け、フローレンスの赤坂緑代表理事は12日、「公的資金の交付を受けて保育という社会的役割を担う事業者として、このような事態を招きましたことは誠に遺憾であり、深く反省しております」とし、「当該確認結果をもとに内部管理体制の強化とコンプライアンス(法令遵守)の徹底を図り、再発防止に全力を尽くしてまいる所存です」と述べ、謝罪しました。

また、借り入れた5000万円については、「ほとんどが建物の建設のために事業負担分として支払う部分に使っている。一部、例えば保育園を開設するために事前に人を採用して、育成しておくみたいなことも必要なんですけども。そういう人件費などに借りた金を使ったというところはある」などと説明しています。

フローレンスは借り入れた資金の一括返済の手続きを始めており、その上で根抵当権を外す手続きに入るとしています。

不正行為が厳しく取り締まられ、再発防止策が徹底されますことを心から祈ります。

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