
三菱UFJ銀行の支店で貸金庫に保管されていた金品を盗んだとして、東京地裁は6日、元行員の山崎由香理被告(47)に対し、懲役9年の実刑を言い渡しました。
貸金庫の顧客金品3.9億円を窃盗 三菱UFJ元行員に懲役9年判決 https://t.co/u3N8LVn0HX
— 毎日新聞ニュース (@mainichijpnews) October 6, 2025
起訴状によると、山崎被告は2023年3月から2024年10月にかけ、三菱UFJ銀行の練馬支店と玉川支店で、顧客6人から金塊約26キロ(時価約3億3000万円)と現金およそ6145万円を盗んだとされていますが、実際の被害総額は約18億円に上ります。
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山崎被告は、これまでの公判で「仕事でも営業課長という役職で重度のストレスを抱えて複数のクリニックを受診し、薬を服用していました。ギャンブル依存症で、“何かお金を賭けなくてはいけない”という強迫観念があり、平日はFX、土日は競馬にお金を賭けていました」と述べ、2022年には1年間でFX(外国為替証拠金取引)に6億円を投資し、5億円以上の損失を出したと明かしています。
その上で、「感覚が完全にまひしていた。金融業界への不信感を招き、本当に申し訳ありませんでした」「ギャンブル行動症(依存症)を治して二度と罪を繰り返さないようにしたい」と述べていました。
今回の事件について、弁護側は「セキュリティの脆弱さが被告に犯行を繰り返させた」として、懲役5年が相当だと主張していましたが、検察側は「FXでの損失を補うため、貸金庫の管理責任者という立場を悪用した」と指摘し、「顧客の信用を裏切った前代未聞の犯行」として懲役12年を求刑していました。
小野裕信裁判官は「支店長代理など銀行から信頼されて与えられた責任ある立場を悪用した。短絡的に犯行を繰り返し、厳しい非難を免れない」として、懲役9年の実刑判決を言い渡しました。
再発防止策が徹底され、同様の事件が二度と繰り返されることのないよう心から祈ります。
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