【資生堂】過去最大の赤字520億円の見通しを発表、訪日客の消費失速などが響く 希望退職者200人募集へ

【資生堂】過去最大の赤字520億円の見通しを発表、訪日客の消費失速などが響く 希望退職者200人募集へ

化粧品大手の資生堂は10日、2025年12月期の連結決算で最終利益が520億円の赤字になる見通しを発表し、あわせて一部の子会社を対象に200人規模の希望退職者を募集すると明らかにしました。

当初、資生堂は60億円の黒字を見込んでいましたが、国内のインバウンド消費の減速に加え、2019年に買収したスキンケアブランド「ドランクエレファント」などを含むアメリカ事業の企業価値を見直し、約468億円の損失を計上したことが影響しました。

資生堂が企業買収に乗り出したことで、結果的に大きな損失を抱えるのは今回が初めてではなく、これまでも買収したブランドを十分に育てきれず、最終的に手放すといった判断を繰り返しています。

資生堂はラグジュアリーブランドとして生き残る方針を掲げ、生活に密着したブランドを次々と売却していますが、一方でソフィーナやコーセーなどの競合メーカーは、高級ラインに加えて日常使いの商品も展開し、複数の価格帯でリスク分散を図っています。

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また、中国経済の減速に伴い、同国での事業が現在は大きな重荷となり、赤字拡大の一因となっています。

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こうして資生堂が業績悪化に陥ったのは、前社長兼CEOの魚谷雅彦に原因があると指摘されていますが、彼は今年7月から日経新聞の連載「私の履歴書」に登場し、これまでの経歴や実績を誇らしげに語っていたため、資生堂の社内だけでなく、経済界からも「なぜこのタイミングで」と疑問が上がっていました。

魚谷雅彦は、資生堂在籍中にコンサル大手・アクセンチュアと共同で合弁会社を設立し、デジタル戦略や業務改革の多くを同社に任せていました。

ところが、資生堂の業績が悪化しはじめるとCEOを退任し、その後アクセンチュアの社外取締役に就任したことから、「合弁まで作って金をアクセンチュアに流しまくって社員スキルを空洞化させておいて、資生堂のCEO退任後はアクセンチュアの社外取締役に就任というのは、時間差で会社の金を自分に我田引水してるようなものでは?」と批判されています。

真に有益な企業が存続・発展し、豊かな経済社会が築かれていきますことを心から祈ります。

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